(信号処理に憧れたアナログ屋の物語)
まず、「信号のレベル」を意識し、次にノイズのレベルを把握すると
・ダイナミックレンジ(S/Nも同じと思え)
が見えてくる。
●ダイナミックレンジ
情報認識に使われる信号レベルには上限と下限がある。上限を超えた信号が入力されると受容器が飽和、下限に満たない小さい信号が入力されてもノイズに埋もれる。
この間の「ちょうど良い」レベルが使われるように、生物は進化し、技術者は設計する。上限と下限の比をダイナミックレンジという。
エンジニアリング的には、取り扱い可能な信号の最大振幅/分解能
で定義される。
いろいろな情報認識現象のダイナミックレンジをざっと試算すると、典型的には、10000〜100000
●具体例
視力で空間的ダイナミックレンジを考えてみる
視力1.0→分解能1分=1/60°
視野180°
180/(1/60)=10800=80.67dB
聴覚 100dB
0dB=20uPa
難聴者が大きな音に敏感な理由とその対策 – 補聴器専門店ミラックス|茅ヶ崎店
●工学的実現性(A/D変換器など)
~40dB とりあえず実現できる。速さを競おう!。
40~60dB 一工夫で実現。無駄に遅くならないようなアーキ選択
60~80dB 高DRアーキ
80~100dB 高DRアーキ+細部の吟味
100dB~ 補正技術