「フィルタ」という言葉の意味範囲は広い
いわゆる電気回路、電子回路でいう「フィルタ」
・「平滑化」、あるいはそれを周波数変換した「帯域通過」を目的としている
・遅延はOK
・メモリは必要に応じて使えるものだとすると、因果性がMUSTではない(典型例:画像処理)
フィルタはそれだけではない
・そもそも、そんなことを知りさえもしない
・知っているが、アナログ回路のフィルタ、せいぜい伝達関数を変換したデジタルフィルタ
というレベルに止まって欲しくない。
以下を、正確に理解したい。応用を含む
信号伝送技術としてのフィルタ
・適応等化
・LMS、DFE・・
信号処理分野でのフィルタ
・時刻tまでに観測したデータを用いて、時刻tにおける対象量についての情報量を抽出する
・要するにノイズに埋もれた信号を取り出す
・先を予測する
ウィーナーフィルタ オーディオ
カルマンフィルタ 制御、パラメータ同定
適応フィルタ
「フィルタ」の一種である「等化器」について
等化器とは、要するに伝送路の伝達関数の逆関数を実現できればよいのだが、
実際のシステムを考えると課題が多い 「線形等化理論(佐藤)」
・目指すF特とシンボルレートの関係 ・・ ナイキストフィルタの概念 ← 「サンプリング定理」の深掘り&発展
・伝送路はアナログだがイコライザはデジタルを含む
・因果性を考えると簡単に逆関数を構成できないかもしれない
・シンボルレートサンプリングvsダブルサンプリング
・信号帯域幅と叩く位相によってはゼロ点が発生し、その逆数は無限大になるかもしれない
・任意の信号またはランダム信号に対する受信系列、等化出力系列はどう書けて、伝達関数の逆関数はどう記述されるか? ノイズが無視できない場合どうなるか?
・伝送路の特性が完全に把握できているわけではないので適応動作が必要
サンプリング定理の深掘り
・オーバーサンプリング、デシメーション、インターポレーション
・サブサンプリング
・ナイキストフィルタ
・周波数サンプリングフィルタ
・超解像
・非負拘束、Zero-Force
そもそも「周波数」の概念がわかっているか
周波数固定の交流回路
時間ドメインと周波数ドメイン
周波数の大小 vs 音の高低
周波数の大小 vs 色
周波数の大小 vs 波長 (公式以上の理解が必要)
が自明のこととして語っているような気がする。
構造と共振
周波数とフィルタ
フィルタの設計
LCRをハンドリングするため複素数を導入し回路関数は複素関数となる。
さらに集中定数の場合は有理関数となり極・零点の配置で関数形が定まる。(分母も分子も多項式なので、 A Π(1-zi/s) /Π(1-λi/s) と因数分解できる)
個々のF特に対応する極・零点の配置があるが、無茶に極または零点の数を増やさないF特が望ましいので、むしろ、限られた数の極・零点をうまく配置して所望のF特に近い特性を得るというアプローチになる。基礎として現実的なF特の典型を知るとよい(Butterworth、Tchebyshev、Bessel)
デジアナ共通:複素平面上に、周波数軸がある
アナログ:虚軸
デジタル:単位円 1+0j が0Hz、-1+0jが±Fs/2(NYQ)に対応 Fs/2以上は折り返される
デジアナ共通:通したいところの近くに極を置く 周波数軸上に極は置かない (リアクタンス回路の話はフィルタとは切り離す)
デジアナ共通:遮断したいところの近くに零点を置く 周波数軸上に置いてもよい