高校の物理
・まず2年で、落ちこぼれた
・次々といろんな比例式が出てくるがそれぞれリアリティなし
・簡単な比例式を組み合わせて答えを出し切る(計算する)ことが求められたが、リアリティが持てていないので公式を完全に暗記していない限り無理。
・その後、砂川物理+河合塾の問題集で独学 (よくやれたなあ)
・一行一行読んで納得していった。
・新しい概念も、力学の基礎に立ち返って理解することでリアリティを得ていった。
・仕事=力x距離 がなかなかピンとこないが、なにかあった時にはここに戻ってくることにしていた
・飛んでいる物体に力を加えていく話、運動エネルギーの変化が仕事だって知ったときは感動した
・力x時間=力積 とよく混同していた。力積は運動量変化だ、というのは、砂川物理読む前から理解していたかもしれない。このあたりまでは何とかなっていたと思う。
よく発した問い
「なんでそれがエネルギーになるのか?」 eV, PV, kT, ΦI
「なんでそれが電力」 ExH
「なんでそれが運動量?」 DxB
これに対しては、次元解析で納得していった。いまでも次元解析はよく使う。
同じことが、大学に入ってからも起こった
・電気物性2だったか・・半導体のバンド理論を気合い入れて勉強して、試験問題の後半の理論のところはかなりできたつもりだったが、成績は60点。点数に納得できず、理由を聞きに行った。点数の説明を求めたのはこれ一度きり。試験そのものは50点+数回出席しているので10点、とのこと。前半の計算問題で点が取れていなかった。「現実的には、そういう基本的なところが重要だよん」とアドバイスくれたK助教授(当時)には感謝。
・振り返ると、当時は、基本的な現象論的な関係式(ほとんど比例式)には目もくれず、全体を統御する仕組みにしか興味がなかったように思える(xxの方程式)みたいな。その割に、シュレディンガー方程式の面白さがわからなかった。それは線形代数の面白さがいまいちわかっていなかったからだと思う。(高校担任のH先生を思い出すなあ)
・線形代数の面白さは院試勉強で、「ラシィ 通信方式」の前提知識復習を読んだあたりで目覚めた。フーリエ級数とか最小2乗とかLegendre多項式展開とかべき級数をGram-Schmidtで直交化したらLegendre多項式になるとか。
反省
・難しい物理学について。相対論については、すでにブルーバックスでローレンツ収縮は理解していたので、結構それで満足していたかもしれない。Einstein方程式を見たのはずいぶん後である(「趣味で物理学」のあたりじゃないか)。また、解析力学、ハイゼンベルク、ディラックに触手を伸ばそうとしたが、片手間につまみ食いで勉強できるものではなかった。
・方程式の読み方がわからなかったともいえると思う。高校で落ちこぼれた「比例式の読み方がピンとこなかった」が、そのまま大理論においても発生。
・「理論」がかっこいいと思っていただけで、それに対する執着が薄かったか、数式の難解さに戸惑ってしまっていたのだろう。結局逃げたと思う。
・逃げ場として、実際に実験も楽しかったし、カットアンドトライを含む設計にも燃えた。こういうところでふりかけのように物理知識を使えることに喜びを感じていたようである。