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4.構造化と機能分化

システムの記述で必要な流儀として、構造化と機能分化(機能を種類分けして記述する)がある。この点について簡単に考察する。以下の考察は、おそらく、エレクトロニクスに限った話ではなく、たとえば工業製品全般や、組織についても成り立つことだろうと思う

およそシステムは規模が膨らむにしたがって「構造化」と「機能分化」が進んでいく。まず「構造化」はわかりやすいだろう。

・回路 の構造化 ← サブサーキット
・ソフトウェア の構造化 ← サブルーチン/関数

「機能分化」のほうはすでに「インフラ」「フロントエンド」「処理」の3種類が立ち現れている

回路ならば
・インフラ : 電源、バイアス、クロック
・フロントエンド : フロントエンド回路、ドライバ
・処理 : 演算、制御

ソフトウェアならば
・インフラ : OS
・フロントエンド : ドライバ、割り込み処理
・処理 : 演算、制御

などが知られている。蛇足であるが、回路もソフトウェアも「処理」のところに演算、制御と同じ機能が記述されるが、これはどちらも「情報」を処理しながら伝える働きを担っているからだと考えられる。

以上、当たり前のことのようにも思えるが、これを忘れて物事を学ぶと、
・xxで全部説明できる(と信じる)
・井の中の蛙であることを忘れて、根拠のない全能感を持つ
など、おかしなことになるだろう。